PROJECT STORY

プロジェクトストーリー

#01
天神ビジネスセンター開発プロジェクト

プロフィール

中井 祥太 NAKAI SHOTA

社長室課長 2007年新卒入社
開発、商業施設運営を経て
天神エリアの再開発担当へ。
天神ビジネスセンタープロジェクトには
地権者交渉やテナント(退去)交渉等
早い段階から参加。

江藤 優介 ETO YUSUKE

建設部所属 2016年中途入社
入社後、建設部に配属。
現在は天神ビジネスセンターを始め、
天神エリアの再開発案件を担当。

中野 聡大 NAKANO AKIHIRO

賃貸事業一部所属 2016年新卒入社
入社後、商業事業部(現株式会社エフ・ジェイエンターテインメントワークス)で
商業施設の運営管理、テナント誘致を経験。
天神ビジネスセンターでは企業の誘致、
プロモーションを担当。

山﨑 まりあ YAMASAKI MARIA

開発事業二部所属 2018年新卒入社
入社後、開発事業部に配属。
主に天神ビジネスセンターを担当。
2020年12月より、住宅事業部に異動し、
集合住宅の開発を担う。

建物の高さ制限の緩和や福岡市独自の容積率の緩和等を活用し、
福岡市・天神における老朽化ビルの建て替えを促進する「天神ビッグバン」。
2021年竣工の「天神ビジネスセンター」は、セキュリティや免震構造を含むBCP設備、
最先端のコロナ対応などハイスペックなオフィス機能を備えると共に、低層階では街に開かれた店舗を誘致。
「天神ビッグバン」エリアでの再開発の先陣を切る事業であり、当社にとって新たな歴史の始まりとなった。

このプロジェクトの背景や目的を教えてください。

中井 天神ビックバンの一号案件であるこのプロジェクトが始まったのは今から約10年前。まずは、福岡の街がこうなったらいいなという未来への想いをメンバーが集まって話し合うところから始まりました。「建てて終わりではなく、ずっと影響力が続いていく、街の息吹になるものにしたい」「生命感が感じられる建物が良いのではないか」「これからのオフィスはどうあるべきなのか」など、福岡の街の成長に貢献していくものに、このプロジェクトをきっかけに周囲に好影響が波及するようなものに、という社員の想いを積み重ねて少しずつ形にしていきました。福岡地所初の天神での大型開発であり、会社としても非常に重要な位置づけのプロジェクトですので、一つの部署で完結するものではなく、あらゆる部署から数多くの社員が携わっています。
江藤 私も建設部として着工前からプロジェクトに関わる中で、中井さんのいた開発事業部と共にさんざん議論しあったことを覚えています。今も続くこのプロジェクトには、社員・関係各社様含めこれまでに多くの人が関わっています。その時々で関わってきた人たちのこのプロジェクトへの想いは様々な形で受け継がれています。それぞれ立場は異なりますが、関わる多くの人たちが良いものを作り上げようとこのプロジェクトに向き合っていることを、日々の業務の中で感じています。

今までの案件との違いは何でしょうか。

中井 本物件のデザイン検討にあたっては、社内でも珍しい国際コンペを取り入れました。その中で、現在のデザイン(建築設計集団OMAのパートナーおよびニューヨーク事務所代表の重松象平氏によるもの)に決定するまで、決断の難しい場面も数多くありました。一つの案に絞り込む過程で、福岡の街が今後どのように成長をしていくべきなのか、そのために福岡地所として何をなすべきか、という観点に立ち戻り今の案に決まったという経緯があります。担当者としては、想定していた事業計画(投資額、賃貸床面積の確保、維持管理コスト等)の中でプロジェクトが実現できるのかチャレンジングな決断でした。
江藤 建設部の立場からみても、今のデザインは非常に難易度の高いものだと感じています。重力に逆らうようなファサードデザイン、大規模な吹抜け空間。そして、様々な利用者に合わせた動線計画など、これまで福岡地所が培ってきた知見だけでなく、新しいアイデアやより専門的な技術も必要でした。例えばエスカレーターの配置をひとつ決めるプロセスにおいても、オフィスと商業と公共性の高い空間(地下鉄からの地上出入口)の共存が可能な動線計画とするために、利用頻度、利便性、デザイン性を考慮しながら、何度もシミュレーションを行いました。

プロジェクトの中で感じた福岡地所らしさを教えてください。

山崎 私は新卒で入社してすぐにこのプロジェクトに関わることになりました。設計会社やデザイナー、建設部の方々と一緒に建築プランの詳細を詰めていく段階から参加し、トイレの空間設計という仕事を任せていただきました。ですが、初めは全く飛び交っている用語も分からず、図面も読めない状態からのスタートでした。わからないことは江藤さんをはじめ社内の先輩方や、時には設計会社等の社外の方に丁寧に教えていただいたことで、納得のいく仕事ができたと感じています。また、経歴や年齢、社歴等に関係なく意見を言うという風土が福岡地所にはあります。社長や役員も多数いる会議にも参加させていただくのですが、どんなに突拍子のない答えでも否定されたことがありません。答えのないこの仕事だからこそ、年齢等に関係なく、それぞれの個人の考えや価値観を尊重しているからだと感じています。
中野 求められる基準も高く、こだわるところはとことんこだわる文化もあります。私は企業誘致を目的としたプロモーションを担当しており、パンフレット制作やショールームの企画等を行なっています。出来上がっていない天神ビジネスセンターの魅力を伝えるため、開発事業部や建設部にヒアリングを繰り返し、広告代理店と一緒に建物のデザインや機能性をどうやって企業にアピールするか、どう表現するかを考えていきました。社長と直に仕事をする機会でもあり、パンフレットやショールームの企画を何度もぶつけ、細部までこだわって完成させました。プロモーション業務を通じ、関わってきた一人一人が、街づくりにかける並々ならぬ想いをもち、細部までこだわったからこそデザインと機能性を両立させた福岡地所らしい建物になったと感じています。

プロジェクトに対する「想い」について教えてください

中井 そもそもこの再開発は、多くの地権者の方や、この場所で営みを続けていた方たちに、当社のプロジェクトに対する想いに賛同しご理解いただいたことで、成立しています。開発当初、私もこのプロジェクトに込める想いを何度も地権者のもとを訪問し説明をしていました。先日、天神ビジネスセンターへの入居企業による記者会見が開かれたときに、自己満足かもしれませんが、協力頂いた皆様の気持ちに応える第1歩を踏み出せたという実感を得ることができました。ご協力頂いたみなさまの期待を裏切らないようこの街をもっと面白くしたい、と開発当初に私が感じていた想いが、引き継がれ形になってきていることがとても嬉しかったです。
中野 そんなプロジェクトへの想いは、現在、私の携わる「企業誘致」においても、福岡に日本を引っ張るような企業を呼びこみたい、福岡のポテンシャルをさらに引き出す勢いのある企業を誘致したいという活動につながっています。そんな企業の方々に共感していただき、一緒に福岡でどんなことをしようかと話をしているときが一番のやりがいです。私に限らず、福岡地所の社員のみんなが、心から福岡の街をもっと面白くしたいと街づくりに熱い想いを抱いて入社してきているからこそ、同じ方向に向かってプロジェクトが進んでいると思います。
山崎 関わっているどの部署の先輩社員の方々が常に想いを口にしているので、このプロジェクトに途中から参加した社員でも、自然と想いは受け継がれます。人が入れ替わっても、想いはぶれないまま、新しい考えが次々と加えられ、いいプロジェクトになっていると感じています。

今後の目標を教えてください!

山崎 新卒一年目から、大規模な開発に関わったことで、視野が広がり、多様な考え方を学ぶことができました。部署を異動し、別のプロジェクトに携わる中でも、この経験は自信にも強みにもなるはずです。今後も天神ビジネスセンターのような、家族や友人など身近な人が利用する建物、そしてその人達に誇れる仕事に関わり、福岡を面白くするというミッションに挑戦していきたいです。
中野 オフィスビルでここまで力を入れたプロモーションというのは、福岡地所としては前例のないことでした。だからこそ、プロモーション担当で得た知見を活かして、連鎖的に続く天神ビッグバンや博多コネクテッドなど他のプロジェクトにも貢献できればと思います。またこれからのプロジェクトにおいては、デザインなどのハード面で街の風景を変えることにとどまらず、建物の運営や企業とのコラボレーションから、新しいサービスや価値観を生み出し、福岡の街に新しい流れをつくることに挑戦したいです。
江藤 このプロジェクトに関わる全ての人々に感謝しています。大勢の人々のご協力のおかげで今日までプロジェクトを進めてこれました。このプロジェクトに関わった人々が良いものを作ることができたと感じられる建物にしたいです。また、このプロジェクトが天神再開発の起爆剤になり、今後の連鎖的な開発へ良い影響を与えることができれば嬉しいです。これからも一歩先の未来を見据えることを大切にしながら開発に携わっていきたいと思います。
中井 新入社員の頃、上司に言われたのが「みんなが”自分が作った”と言えるプロジェクトこそが、良いプロジェクトなんだ」という言葉。まさに、このプロジェクトのことだと感じています。この4名に限らず、開発、建設、賃貸、そしてプロジェクトに関わるパートナー企業の皆様など、あらゆる社員が様々な関わり方を見つけ、自分の色を出しあって作り上げたプロジェクトになっていると感じています。私は現在開発事業部からは離れていますが、社長室の立場としてそんなプロジェクトをこれからもどんどん会社の中で作っていけたら、よりそんな風に社員が働ける会社にできたら良いなと思っています。

※物件の写真はイメージです。
※すべて取材当時(2020年)の情報です。

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